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海女の命を守る魔除け「ドーマン・セーマン」の謎と陰陽師・安倍晴明の伝説

三重県・伊勢志摩地方の美しい海で、古来より素潜り漁を続けてきた「海女(あま)」。
彼女たちが身に着ける磯着や道具には、不思議な星形と格子の紋様が刻まれています。
これは「ドーマン・セーマン」と呼ばれる強力な魔除けの印です。

なぜ海女たちはこの印を必要としたのか。
そこには、恐ろしい海の亡霊「トモカズキ」の伝承と、平安時代の天才陰陽師、安倍晴明・蘆屋道満との意外な繋がりがありました。

海の亡霊「トモカズキ」から身を守るための知恵

海女にとって、海の中は常に死と隣り合わせの世界です。志摩地方には、海女の姿にそっくりな亡霊「トモカズキ」の伝説が伝わっています。

トモカズキは、潜水中の海女のそばに現れ、同じように作業をするフリをして獲物を差し出したり、深くへと誘い込んだりします。
それに気を取られてしまうと、呼吸が続かなくなり命を落とすと恐れられてきました。

しかし、本物の海女とトモカズキには決定的な違いがあります。
それは、トモカズキの磯着には「ドーマン・セーマン」の印がないことです。
海女たちはこの紋様を確認することで、幻惑から逃れ、自らの命を守っているのです。

星形と格子の紋様が持つ「魔除け」の意味

ドーマン・セーマンは、五芒星(セーマン)と格子状(ドーマン)の2つの図形で構成されています。


セーマン(星形)
一筆書きで元の位置に戻り、始まりも終わりもないことから「魔物の入り込む余地がない」とされています。また、「無事に元の場所へ戻ってこれるように」という、無事帰還への祈りが込められています。


ドーマン(格子状)
多くの「目」で魔物を見張る、あるいは出入り口が分からないため悪霊が迷い、その隙に逃げることができると信じられています。

安倍晴明と蘆屋道満:陰陽道との深い関係

この名前の由来は、平安時代を代表する二人の陰陽師にあります。

セーマン:安倍晴明(あべのせいめい)の「清明」が転じたもの。星形は「晴明判紋(晴明桔梗印)」として知られる魔除けの符です。

ドーマン:晴明のライバルとされる蘆屋道満(あしやどうまん)の「道満」に由来します。格子状の印は、九字紋(臨・兵・闘・者・皆・陣・列・前・行)を象徴しており、悪霊を退散させる呪術的な意味を持ちます。

なぜ遠く離れた京の陰陽師の紋章が、志摩の海女に伝わったのかについては諸説ありますが、それだけこの印の力が強力であると信じられてきた証といえるでしょう。

現代文化にも影響を与えるドーマン・セーマン

この神秘的な紋様は、現代のエンターテインメント作品にも登場しています。有名な作品が、荒俣宏氏の小説『帝都物語』です。作中の登場人物が、五芒星(ドーマンセーマン)の紋様が入った手袋を着用しており、その呪術的なイメージを世に広く知らしめました。
帝都物語 [ 篠原恵美 ]


「帝都物語」にもドーマン・セーマンが登場しています。この作品に登場する黒い五芒星(ドーマンセーマン)の紋様がある白手袋を着用しています。

伊勢志摩の海女文化に触れる

三重県志摩地方を訪れると、今でも海女小屋や資料館で、実際に使われているドーマン・セーマンの道具を見ることができます。
単なる伝統的なデザインではなく、厳しい海の世界で生きる女性たちの「必ず生きて家族のもとへ帰る」という切実な願いが込められた祈りの形。
伊勢志摩の豊かな海と、そこに息づく海女文化を象徴するこのマークには、今も変わらぬ神秘の力が宿っているのかもしれません。

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株式会社えぶりしんぐ
代表取締役 山本 泰久(やまもと やすひさ)
三重県志摩市磯部町迫間字梶棒広1680番地6
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三重県の伊勢志摩をほぼ年中無休で365日駆け回っています。最近珍しく非通知着信がありますが、しゃべってくだせぇ~。めんどくさいので非通知はもぉ~勘弁してくだせぇ~。(笑)
あと、アクセスランキングで上位過去記事の清水屋様の生クリームパンの記事を読んで下さり、直接お問い合わせの電話も増えています。(笑)お問い合わせは清水屋様へ直接お願いいたしますね(笑)

山本泰久(やまもと やすひさ)自己紹介
2000年ホームページ作成会社設立。約800サイト以上の作成・運営に携わる。
座右の目「ライバルは同業者ではなく、お客様の心」
本業はWebコンサルタント・Web作成・管理・運営。志摩市志摩町御座出身。自然大好き人間。昆虫、水生昆虫・魚など大好き。特にヤゴ・グッピー。
伊勢志摩にある某宿泊施設の売り上げを前年度比350%アップした自分で言うのもアレですが大した者です。
また、通販部門では某サイトの売り上げを前年度比500%アップなど20年研究し続けている独自のロジックにハマると何ぞかをやらかします。(笑)
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