日本神話の岩戸伝説の舞台となった岩屋と言い伝えられる志摩の「天の岩戸(あまのいわと)」(志摩市磯部町)参道入り口の一本桜「岩戸桜」に、今年も純白の花が咲いた。3月27日現在では二分咲き、見頃は今週末ごろとみられる。
「岩戸桜」は樹齢350年以上といわれ、品種はオオシマザクラ。純白の花と同時に緑の若葉を伴って咲くのが特徴。伊豆大島に多く見られることからその名が付いた。江戸中期に書かれた当時の観光ガイドブック「伊勢参宮名所図会」(1797年)巻五に「家建(やたて)の茶屋」として桜の挿絵が描かれ紹介されている。
開花状況が気になり鳥羽から足を運んだという夫婦は「昨年は花が散ってしまった後だったので、今年はどうしても満開の桜を見たいと、気になって2日連続で来てしまった。早く満開になるのが今からとても楽しみ」と笑みを浮かべる。
4月7日には、岩戸桜の前で恵利原早餅つき保存会(同)による早餅つきと、名水百選(1985年)にも選ばれる「天の岩戸」から湧き出る名水を使いたてる抹茶の振る舞い「桜と餅と名水を楽しむ会」も行われる。早餅つきは11時~、12時~、13時~、14時~の計4回を予定。
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