伊勢志摩鳥羽のトピックス

馬越峠の巡礼を石人形で 三重県、紀北の西村さん制作


石を組み合わせて表現した熊野古道=紀北町海山郷土資料館で
写真=中日新聞

紀北町と尾鷲市をつなぐ熊野古道馬越峠を題材に小石を組み合わせて巡礼者や石畳を表現したジオラマが、同町海山区中里の海山郷土資料館にお目見えした。同区上里の東紀州まちかど博物館「小石の人形博物館」の西村悠紀子館長(69)が制作した。古道の世界遺産登録十周年を記念し、二十八日まで展示する。
 西村さんは、家族が経営する料理店を手伝いながら、十五年ほど前から趣味で石を使った人形を作り続けている。これまでに農村の人や釣り人を表現した人形や政治家の顔に似せた作品などを仕上げ、自宅の博物館で計百点を展示している。
 ジオラマは、小石を紙粘土に埋めて作った石畳の上を五十三体の人形の旅人が歩いている姿を表現。幅三メートル、奥行き三十センチの作品が二つあり、それぞれ戦前と現代の古道の風景を表している。


西村悠紀子さん 写真=中日新聞

人形に着色はせず、髪の毛や目鼻などをすべて石や砂粒の組み合わせだけで作るのがこだわり。茶色の石を戦前の巡礼者のかさや着物に見立てるなどの工夫を凝らし、自宅近くの山で採集したコケやヒノキの葉で峠道の周りを飾り付けた。
 作品の大部分は古道が世界遺産に登録された直後に作ったが、スペースに限りがある博物館では一部を取り外して小さなサイズで展示していた。
 ジオラマを見た人の多くがほかの古道ではなく馬越峠を連想するといい、西村さんは「馬越峠らしい美しい石畳が表現できたみたい」と喜ぶ。「石の形や模様に注目して作品を眺め、峠を歩いている気分を味わってほしい」と話している。
 馬越峠のジオラマのほか、地元の民話に登場する人物、種まき権兵衛などを表現した作品四点も展示している。海山郷土資料館は月曜休館。

ソース(中日新聞)

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