伊勢志摩鳥羽のトピックス

せんぐう館で公開「豊宮崎文庫講堂扁額」 御座板の撤下品と判明

三重県伊勢市の伊勢神宮外宮のせんぐう館が企画展「出口延佳―神道は日本の道なり―」で公開している「豊宮崎文庫講堂扁額(とよみやざきぶんここうどうへんがく)」が、江戸初期の外宮正殿の御座板(ござのいた)だったと分かった。ご神体の鏡を入れる御船代(みふなしろ)の台座で、公の目に触れるのは極めて珍しいという。同展は六月二十三日まで。

 同扁額は、外宮東隣にあった神職や地元民の教育施設、豊宮崎文庫の講堂の看板で、ヒノキの一枚板を使い、大きさは縦八二・一センチ、横一五四・〇センチ、厚さ七・五センチ。表面には儒学者林信篤が揮毫(きごう)した「豐宮文庫」の字を刻み、額縁に花模様の金飾りがある。裏面には、台座の足の部材が二本付いている。

 同文庫を引き継いだ神宮文庫(神田久志本町)の建物内に掛かっていたが、三月下旬に同館企画展のため取り外して調べ、裏面に「以正殿御座板之舊(旧)材造焉、元禄三年庚午十一月十八日」と記した、材料と年代が分かる墨書きを発見した。約三百五十年前の第四十五回遷宮(一六六九年)で造り、二十年後に撤下した品を再利用したと判定した。

 企画展は、豊宮崎文庫を創設した江戸初期の外宮権禰宜(ごんねぎ)出口延佳の功績を紹介。同文庫に学者を招いて講義を開き、自ら研究に努めた。

 今年は延佳生誕から四百年で、扁額製造年の元禄三(一六九〇)年は没年に当たる。担当の芝本行亮館員(38)は、ご神体に近い品の再利用は特別とし、「権禰宜の権限では考えられない。よほどの思いがあり(上位者に)依頼したのでは」と話している。

ソース(伊勢新聞)

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