1万円以上寄付すると贈られる「ヤーヤ便」1便分の商品=尾鷲市向井の夢古道おわせで
写真=中日新聞
居住地以外の好きな自治体に寄付すると所得税や住民税が減額される「ふるさと納税」制度で、尾鷲市への本年度の寄付が急増している。今月16日現在、482件で金額は昨年度より365万円上回る1015万円となった。返礼に贈る地元特産品を充実させたのが功を奏した形だ。
尾鷲市の二〇〇八~一二年度の五年間のふるさと納税は四十二件、五百十九万円だった。伸び悩む寄付を増やそうと、一二年度途中から、年四回に分けて地元特産品を発送する市などによる通信販売事業「ヤーヤ便」のうち一便を、寄付者に届ける特典を開始。寄付の時期に応じて、刺し身セットやサンマずしなど旬の海産物や野菜を贈り、昨年度は四百八十八件、六百五十万円の寄付があった。
本年度からさらに拡充し、寄付額が一万~一万九千九百九十九円はヤーヤ便のうち一便、二万~二万九千九百九十九円は二便贈るなど、寄付金額に応じて返礼品を豪華にした。寄付希望者にアピールするため、ふるさと納税を紹介する民間ポータルサイトに情報を掲載した。納税手続きの簡素化にと十月からクレジットカードによる決済も可能にする。
現在のペースで寄付が続けば、本年度の件数は二千件以上になる。市は急増する寄付件数に対応するため、市議会六月定例会に提案した一般会計補正予算案に、返礼品の発送費など二千七百七十三万円を計上している。
市長公室の北村琢磨室長(48)は「ふるさと納税の急増はヤーヤ便を通して尾鷲の魅力を発信してきたことが大きい。今後も尾鷲のファンや来訪客を増やすため、引き続き返礼品の工夫や発信の強化に努めたい」と話している。
ソース(中日新聞)
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