伊勢市宮後の有志らでつくる「宮後祭心会」は、市中心部で開かれる伊勢まつり初日の八日、呼び物の「宮後ねぶた」を披露する。二十八作目の今年は仏教の守護神「増長天」を作成。昼はだんじりみこし、夜はお木曳(ひき)車に乗せて宮後地区や近くの伊勢神宮外宮周辺を練り歩く。
同会は約三十年前から、祭りなどの際にねぶたを披露している。ねぶたは、風神、雷神のように二体作る場合が多く、今年は増長天と邪鬼を作った。背中合わせにして運ぶ。
二体の大きさは、長さ計六メートル、幅五メートル、高さ四メートル。角材の骨組みに針金で形を作り、和紙を貼り付けた。墨で隈(くま)取りなどを付け、染料で色付け。会員らが四月から、仕事の後に取り組んだ。夜はねぶたの中に組み込んだ電球二百個と蛍光灯二十本で照らし出す。
デザインは、宮後地区出身の画家中村仁志さん(56)が考え、制作も指導。増長天は力を増長させる守護神であり、日本や伊勢の発展を願った。
中村さんは「地区だけのものではなく、市民みんなが楽しめるねぶたにしていきたい」と話している。
(引用・伊勢新聞)
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