尾鷲市沖での深海底引き網漁に、深海にすむカニの仲間「ヒメマルモガニ」一匹がかかり十八日、鳥羽市の鳥羽水族館で展示が始まった。
水族館によると、県内で採取が確認されたのは初めて、生体の展示は全国でも例がないという。
ヒメマルモガニは甲長一三ミリ程度の大きさで、深海の砂泥地に生息する。
生態や生息域はよく分かっていないが、採取記録は国内だと高知県・土佐湾と和歌山県・潮岬沖の各水深一二〇~二〇〇メートルで、国外だとフィリピンであるという。
展示されたのは雌で甲長一三ミリ。
尾鷲市三木崎沖で一月二十五日、水深三〇〇~六〇〇メートルの深海でかかり、生物専門の取引業者を通じて、鳥羽水族館に持ち込まれた。
県内初確認について、深海生物に詳しい飼育員、森滝丈也さん(43)は「深い場所に生息するカニで生息密度も低いと考えられることから、
採取されることが少なかったのではないか」と話している。
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