底に外宮の勾玉池を描いた水指を奉納した佐藤さん=伊勢市の伊勢神宮外宮で
写真=中日新聞
岐阜県土岐市の美濃焼作家佐藤和子(わこ)さん(70)が、自作の茶道具の水指を伊勢市の伊勢神宮へ奉納した。佐藤さんは二十二日、水指が使われた外宮の野だて茶会の会場を訪れ、制作に込めた思いを語った。
佐藤さんは福島県いわき市出身。東日本大震災以降は故郷の復興に協力しようと全国各地で個展を開催し、売り上げの一部を義援金として被災地に贈っている。二〇一二年に伊勢市内で個展を開いた際の縁で奉納品の制作に取り掛かり、今年四月に実現した。
水指は茶道で茶釜に水を足したり、茶わんをすすいだりするための器。作品は端午の節句にちなんだかぶと鉢の形で、側面には菊桐紋と古事記の神話に由来するつがいのセキレイが彫刻されている。底には外宮の勾玉(まがたま)池とハナショウブが描かれている。
佐藤さんは「震災復興への祈りと、個展でお世話になった伊勢の人への感謝の気持ちを込めた」と話していた。
ソース(中日新聞)
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